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オランダの小学校へ。

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次に訪れたのは、都市圏に近い南ホランド州にある小学校です。

オランダでは、60年代後半から一斉授業ではない形の教育が多く取り入れられ発展してきています。イエナプラン、モンテッソーリ、シュタイナーなど、オルタナティブ教育と言われるその教育思想を、学校ごとに取り入れて教育が行われています。校区はなく、保護者は自由に学校を選択します。オランダの小学校へ

10年前に新設された活気ある小学校。

ホールに入ると子どもたちのコラージュ作品と、

掛け算階段に出迎えられました。「どこかに間違いがあるよ、と子どもたちに言うの」「えっそうなんですか?」「ないわよ、でもそうしたらじっとよく見るでしょう」と大笑いされました。まんまと引っかかる私…。

案内してくれたのはAndrea先生。明るく熱意ある方で、週に2回担任をし、それ以外はその他の業務を請け負っているそう。今回はインタビュー形式でお伝えしていきます。

ここは小学校ですが、同じ建物に0歳児からの保育施設も、放課後や早朝にあずかる学童スペースも、併設されています。先生曰く「お母さんたちがいろいろな場所に送り迎えをしたり、兄弟で別々の対応をしなくてもいいことが大事ですからね」とのこと。同様に、放課後の「クッキング」「演劇」「造形」「体操」など、さまざまな専門のクラスを、学校内で子どもたちが選択できるようにしています。

ちょうどお昼寝タイムで、起きている子もまったり。隣のお昼寝部屋では、ベビーベットのような柵の中でぐっすり。

「ここはトイレとおむつ替えスペースです。大きい子が一人で登ってくれると保育者の腰を痛めないから階段付きです」確かに、オランダ人は体格がでかいから、お互い大変そう、とミニ階段に納得。

「ここは就学前の子供たちが、オランダ語の習得をするための場所です」と案内されたのは「buitenschoolse opvang:学童保育」と書かれた部屋。オランダ人家庭ではない子どもたちの場合、家庭では別言語しか話さない場合があり、その対応とのこと。

中では子どもたちが活動中。どこの教室もそうですが、目的別のいくつかのスペースがあります。

この靴の絵は何かというと、

オランダ語で靴にまつわる言葉(靴ひも、レザー、歩く、履く…など)を覚えていくために制作しながら学んだということ。↑靴についての本

他にも、花のコラージュ作品のときは、花、茎、咲く、種、植える…などのオランダ語を学んでいくことを目的にしているそう。

学校中のいたるところに、

子どもたちの作品が展示されていて、ひとつひとつのテーマに教育的意味が隠されていることに気がつきます。制作や絵画を、図工や美術といった枠組だけでとらえていないことを感じます。作ることを通して学ぶ、ということが当たり前になっているのだなということが伝わってきました。

group2の教室(5-6歳児クラス)

まだ出来上がっていない場合、続きは戻ってきてやればいいので、

どのクラスも、作りかけのものがそのままに置いてあって、子どもたちは休み時間へ。

ここでもありました。スケジュールボード。「朝先生がやることカードの下に、子どもたちの名前を置いていきます。子どもたちはそれをみて、なるほど、僕は読書か、私は工作か、とやるべきことがわかります。それが終わったら、子どもたちは自分でやりたいことを決めてもいいことになります。やりたいことがあっても、やるべきこともやらなくっちゃいけないことを知らなくてはいけませんからね」と先生。個々のスケジュールボードは、形は違いますが先週訪ねたダルトン教育の小学校にも。

「これは一対一対応が必要な、ダウン症の生徒のものです。別になっています。これがあれば、本人も周りの子も何が必要かわかりますからね」

ここでも、今日の全員のスケジュールが絵でわかりやすく配置されていました。Englishというマークが見えます。この小学校では、英語教育も初等教育のうちから少しずつ取り入れているとのこと。オランダの義務教育は5歳から16歳までの12年間。初等教育は12歳までの8年間(4歳から入学可)。

各部屋にひとつ、必ずある読書スペース。椅子と本棚がセットになっています。教室入口前にある場合も、教室の隅にある場合も。

と、子どもたちが出てきてみんなで同じ黄色のバッグを背負い始めました。どこへ行くのか見ていると…

図書室でした。

「明るく開放的ですね」「子どもたちが楽しいと思える空間が大切ですからね」

見るとここでも、検索しやすくデザインされた表示が至る所に貼ってあります。

先ほどの子どもたちは、一列に並んで司書のおじさんに本を借りる手続きをしていました。

「読む、ということで言うと…」と見せてくれたのは廊下にずらーーっと並ぶ本の箱たち。「これは読み物(物語、小説)が難易度別になっていて、年齢よりもずっと先の本をもっと読みたい場合も、遡りたい場合もできるように配慮しています」なんて素敵!子どもの頃のわたしなら大喜びです。

続いて、group3(小学1年生)以降のクラスへ。「ここで初めて子どもたちは自分の机を持ち、いわゆる学問がスタートしていくときです」

教室前のテーブルに置いてあるものに気をとられていると、

「それは実物をまなぶために置いてあります」とのこと。物の名前が絵で描かれたものを指して、「この学習のために実物を置いています」なるほど、本当のものをちゃんと五感で知ることの重要性。

この教室では、このような表がありました。wat doe ik(何をすべきか)とそのwat leer ik(学ぶ内容)について、数字や書き取りなどのカテゴリごとに一覧化されています。「子どもたちはこれを見て、何をすべきか、その内容がなんなのか、自分は理解したのかどうか、について確認します」どの学年でも「自分がなすべきことは何なのか」ということについてしっかりと意識させることが仕組みとしてなされていること、自律と自立を促す姿勢を感じます。

group1(4-5歳児)では映像を見ていました。

隣では隠されたイースターエッグを探すゲーム中。「話してはいけない、ということをゲームの中で学んでいます」と先生。

教室にある紙芝居ボード。「これは子どもたち一人一人が絵に描いて発表をするためのものです。大きくなった時にはパワーポイントをつかったりしてプレゼンテーションをする、そのずっと手前の練習です」

廊下のスペースにはパソコンが置かれていて、使い方を学ぶ年長の子どもたちの姿も。引退した元教師のボランティアさんが教えてくれているそうです。

北部の小学校でもそうでしたが、どのクラスにも大画面があり、子どもニュースを見る際や、子どもたちのプレゼン(YouTubeなど)の際にも、また先生のパソコン画面を映し出す役割(黒板として)を担うなど、頻繁に活用されていました。「手前のテーブルは何かわかりますか?先生の机ではないのですよ」とAndoreaさん。

「あれは子どもたちを呼んで、指導するための机です。例えば一斉で教えた後に、それぞれの学習に入ります。先生は数人を呼び、さらにチャレンジングな課題を伝えます。また別の数人を呼び、今度はさらにフォローをしたりアドバイスを与えるのです」「どの子がどのような状態かが、先生はすぐにわかりますものね」

2FにあるBSと書かれたこの場所は、buitenschoolse(課外)のことで、学童のような役割をもつ場所です。

子どもたちの作品以外に、

なぜかロシア語が書かれていたので理由を尋ねると、「それは学習が簡単すぎると感じる子たちのための、さらなる課題として与えています。自分だけでロシア語を学ぶ、ということを課すことで、困難さ、挑戦する経験を与えることができます」とのこと。ほかにチェスなどもありましたが、ちょうど今ロシア出身の先生がいたことで、そうしたそう。どの子にもその子に応じた課題を、というのはここでもやはり貫かれていました。

1Fエントラスの一角に、大人のための本棚スペースがあり、ここは保護者がいつでも貸し借りできる本棚だそう。「日本にもありますか?」「はい、駅などにあります(根津駅に笑)」「子どもたちが本を読むようになるには、まず大人たちが読書する姿を見せるべきですからね」「本当にその通りですね」

「面白いことに、子どもたちが「大人だけこの貸し借り本棚があるのはずるい」と言い出したんです。彼らは図書室があるのにね笑」子どもたちと先生との交渉の結果、ちょうど反対側の一角に、’子どもたちのための’貸し借り本棚ができあがったそうです。

この辺りにはほかに2校が隣接していました。

カソリック系イスラム系と、学校ごとに特色はあるようですが「わたしたちは宗教や文化に関わらずオープンであることを主張しています」とのこと。「彼らが大人になった時、同じ宗教ではないからと言って排除したり、最初から偏見を持つのではないということを大切に考えています」この小学校が人気校で、ウェイティングリストもあるということが、Andreaさんの熱意と、学校中にいるスタッフ(図書館員さん、掃除のスタッフ、ボランティアさん)全ての方の、明るく風通しのいい雰囲気からもよく感じられました。

オランダの2か所の小学校を訪問して感じたこと。それは、社会や生活の中にこそ学びがあることを軸に、遊びや創作の中にも教育的観点が貫かれているということ、そして、どの子にもその子なりの学びのペースを大切にし(それは彼らを信じるということと同義)、社会人として将来活躍していくことを見据えた視点で、選択の自由とそれに伴う責任が同時に発生することを伝え、先生たちの目が、いつも彼らの自立にむかっているということでした。(ブログでは載せきれない報告は、日本にて報告会を開催予定です)

Dank je wel voor mij verwelkomde vriendelijk! 

最後になりましたが、快くお手伝いいただいた現地のyumikoさん、keikoさん、本当にありがとうございました。

▶オランダ小学校レポートオランダ北部の小学校訪問4-5歳児クラスMore子どもたちと創作編

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| 幼児教育・ART教育 | 03:11 | comments(0) | trackbacks(0) |
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